ここで会うのはおひさしぶりですね
空の色は何色
海の色は何色
花の色は何色
君のこともっと知りたい
松本です
書き始めると、ここ一ヶ月で起ったことが走馬灯のようだけど
とりあえず先日の仙台でのことを少しレポートします
7年目の3/11も、縁あってSENDAI KOFFEEにて唄いました
毎年、仙台在住の歌唄いのタカハシヨウヘイさんに呼んでもらって
タカハシさんの手づくりのキャンドルに囲まれたステージで
生唄生ギターでライブするのですが
今回もやはり、とても感慨深い夜になりました
キャンドルがすごく綺麗でした
初めて共演したラリーアッサラームさんとアニキさん
2人とも、話してるだけでなんだかあったかい気持ちになるような
とても魅力的な方々でした
唄も演奏も包み込まれるようなやわらかさがあって
次に唄ったぼくもゆったりした心意気で唄えました
タカハシさんはこの会でいつも自分のライブの最後に当時の日記を読みます
毎年同じ日記を読むのですが
年を追うごとにその言葉の感じ方が変わります
今回は急遽たのまれて、ピアノで簡単な伴奏をしながら聴いていたのもあって
あまり細かい箇所は聴き取れなかったのだけど
あの震災が連れて来た闇の中、不安な言葉が並びますが、その極限状態でしかみつけることの難しい本物の希望が、その言葉ひとつひとつの底に流れてるような
そんな気がしました
コード進行も徐々に明るくして行きたくなったので、少しだけ明るくして行き
メッセージに少しシンクロしたかなと感じたあたりで終りました
底抜けな明るさではなくても、胸の奥に小さな火が灯っているのを
少しでも感じることが出来たなら、なんとか生きて行けるよなあと
そんな音楽がつくれたらなあと
そんな気分になりました
最後はみんなでタカハシさんの『よあけ』という歌をセッションしました
遊びに来てくれたみなさん、タカハシさん、ラリーさん、アニキさん
SENDAI KOFFEEの田村さん、受付をしてくれたリオちゃん
ありがとうございました☆
ライブ前に被災地の荒浜に行ったんだけど
やはり津波が来た場所は7年目も未だに何も変わってなかった
たくさんの住宅があっただろう場所が見渡すかぎり更地のまま
被災地から帰りの車の中で流れていたラジオの特別番組で
森本レオぽい人が詩を朗読していた
「本当に出会ったものに別れはこない』
というフレーズが心にすっと入ってきた
震災後、復興のことや、原発のこと、いろんな問題があるけど
忘れてはならないのは
ささいなあたりまえの日常にある誰かの笑顔なんだと
そんなあたりまえのことを
自分は忘れかけているのかもなあ
などと感じたりもした
7年目の3/11でした
調べたら谷川俊太郎さんの詩でした
あなたはそこに
あなたはそこにいた 退屈そうに
右手に煙草 左手に白ワインのグラス
部屋には三百人もの人がいたというのに
地球には五十億もの人がいるというのに
そこにあなたがいた ただひとり
その日その瞬間 私の目の前に
あなたの名前を知り あなたの仕事を知り
やがてふろふき大根が好きなことを知り
二次方程式が解けないことを知り
私はあなたに恋し あなたはそれを笑い飛ばし
いっしょにカラオケを歌いにいき
そうして私たちは友達になった
あなたは私に愚痴をこぼしてくれた
私の自慢話を聞いてくれた 日々は過ぎ
あなたは私の娘の誕生日にオルゴールを送ってくれ
私はあなたの夫のキープしたウィスキーを飲み
私の妻はいつもあなたにやきもちをやき
私たちは友達だった
ほんとうに出会った者に別れはこない
あなたはまだそこにいる
目をみはり私をみつめ 繰り返し私に語りかける
あなたとの思い出が私を生かす
早すぎたあなたの死すら私を生かす
初めてあなたを見た日からこんなに時が過ぎた今も
『〜3.11小さな宇宙の音楽祭〜』
というのですが、そのタイトルに込めた思いを
タカハシさんの文章から乗せときます
☆ ☆ ☆
遭遇してくれたみなさん、ありがとうございます。
7年。それぞれの思いがあります。
毎年読む当時の日記も毎回違う響きになります。
亡くなった万を超える方々のご冥福を祈るとともに、この日があったからこそ、この街は、東北は、日本は、世界は、僕らは、こう変われたんだよ。と、胸を張って言えるような日になれたらと思って、〜3.11小さな宇宙の音楽祭〜と、祭、という言葉を付けてます。いつか祝祭の日になりますように。
最後にセリ鍋について少し
近年仙台名物になっているセリ鍋をごちそうしてくれるということで
タカハシさんの同級生のセリ農家へと伺って、採れたてのセリを頂きました
根っこまで頂きます
根っこまで頂きます
セリ鍋めちゃ美味いで!
仙台に行ったらぜひ!
めでたしめでたし☆